お酒の流儀
私は、仕事柄、会食する機会が多いのですが、必ずといって、健康が話題となります。
そして、「元気の秘訣は何ですか?」と良く質問をされます。
「適度に運動して、たくさん食べて、お酒を飲んでいますから!」なんて答えていますが、よくよく考えたら、私は、お酒に関しては、何を飲むかよりも、「誰と・どこで飲むかが大切!」をモットーにしていることが、私の元気の秘訣なような気がします。
私は唎酒師ですが、その日に飲むお酒の種類については、ビールもレモンサワーも、ウイスキーも日本酒も、その日その日、体の声に耳を傾けながら選んでいます。
唎酒師だから日本酒しか飲まないということはありません。
誰と飲むかを考え出すと、話題は何にしようか、好き嫌いはあるのか、その人への関心や期待が自然と高まります。
どこで飲むかを考え出すと、どんな食が良いか、店の雰囲気はどうか、食への関心が自然と高まります。
さらに良いことは、その日のランチを軽めにしようか、昨晩はお肉だったので魚にしようか、自らの体を思うようになります。
私は、宴席や会食は自ら企画するタイプなので、「誰と・どこで飲むのか」を決めることを進んでやるため、お酒を飲む日を常にコントロールしています。だから、生活リズムを崩さないため、まったくストレスにならないのです。
「今日は飲むぞ!」と決めた日は、次の日の午前中は仕事を入れたりしません。
ビジネスマンの評価が決まるのは仕事の現場だけではありません。
お酒の席はとくに人の品性や本性が露わになるといわれています。
誰と飲むか、どこで飲むか?
これを考え出すと、様々なビジネス交渉のイメージが湧いてきて、仕事にとっても良いものです。
お酒を飲む!という一見するとどうでも良い行為ですが、そこに自分なりの拘りを持つこと、いわば自分の流儀を持つことは、人生を豊かにする元気の源かもしれません。
ちなみに、独り、しっぽりと飲むのもかなり好きです。
唎酒師:柏崎和久