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CO2排出量を実質ゼロ

私の住んでいる宇都宮から近い、日光・鬼怒川では、最近、こんなニュースがありました。

東武鉄道、日光・鬼怒川エリアで実質再生可能エネルギー100%の電車運行を開始



要約すると、東武鉄道では、2022年4月1日(金)から、日光・鬼怒川エリアで運行する電車や駅施設にかかる使用電力相当を、実質的に再生可能エネルギー由来の電力に置き換え、これにより、同エリアの電車運行にかかるCO2排出量を実質ゼロにするという。

「CO2排出量を実質ゼロ」
わかったようで、わからないという印象を持たれるかと思います。
その理由は「実質ゼロ」という言葉があるからではないでしょうか。

日光・鬼怒川エリアを世界唯一の「歴史・文化・伝統と自然が共生する国際エコリゾート」にするとか、環境配慮型のエシカルトラベルとか、いかにもかっこいい言葉が並びますが、実質ゼロという言葉に怪しさを感じてしまうのは私だけでしょうか。

このニュースでは、実質ゼロの仕組みが、こう説明されています。

「東京電力エナジーパートナー㈱のFIT非化石証書を活用したメニューなどを使用し、一部の電力はトラッキング付FIT非化石証書を用いることで、東武グループが保有する太陽光発電由来の環境価値が付いた電力を活用するほか、沿線地域の太陽光発電の環境価値も積極的に取り込み、地域の脱炭素化に貢献します」

またしても難解な言葉が登場しています。

FIT非化石証書?何かの証明書?誰ば持っているの?
トラッキング付FIT非化石証書?なんやねん!?
環境価値が付いた電力?電力なんて同じだろ?

電力・エネルギー事業に長年携わり、新電力の社長も経験してきた私でさえも、こうした言葉に違和感を持っています。
ですので、再エネ普及のためには、このような言葉を業界内だけの言葉ではなく、かみ砕いて優しく説明していく必要性を感じています。

このような取組は、電車という身近なインフラを通じて、再生可能エネルギーの理解と普及促進に努めていることになっているかと思います。
我が国は、「2050年までに、カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現」を目指していますから、こうした脱炭素の取組が広まれば、CO2排出量を実質ゼロなんて言葉が流行語になるかも知れませんね。

「よくわからないけれど、環境に良いことしているぜ!」って気持ちで、深く考えず、歴史・文化・伝統・自然が織りなす日光・鬼怒川エリアへ出かけてみるのも良いかも知れません。

唎酒師:柏崎和久

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