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日本酒造りの三段仕込みとは

季節の変わり目、長袖必須の時期になってまいりました。

気温が冷え込めば酒蔵としては仕込みがとてもやり易くなるため、まだ冷えないか冷えないかと待ち遠しくもあります。

日本酒は、低温の温度帯で発酵させる醸造酒です。
仕込み温度は高くても10度台前半。
蒸したお米は限界まで冷やしても外気温程度にしかならないため、まだ半袖が通用するような時期は非常に苦戦します。

日本酒造りの「仕込み」とは、一般的に蒸したお米をかき混ぜる作業を言います。
酒母と呼ばれる、清酒優良酵母を1〜2週間(長いと1ヶ月)かけてしっかり育てたもの(水+麹+蒸米+酵母)を大きなタンクに移し、3回に分けて「水と麹と蒸米」を足していきます。
3段仕込みと呼ばれますが、通常は4日間かけて行います。

1日目:初添(はつぞえ)
2日目:踊り(おどり)
3日目:仲添(なかぞえ)
4日目:留添(とめぞえ)

1日目は、酒母に水と麹を加え、蒸し上がったお米を投入しかき混ぜます。(1段目)
2日目は、「踊り」といって、何も加えず酵母の増殖を待つ時間です。
3日目は、水と麹を加え、蒸し上がったお米を投入しかき混ぜます。(2段目)
4日目は、水と麹を加え、蒸し上がったお米を投入しかき混ぜます。(3段目)
野生酵母に清酒優良酵母がやられないよう増殖を待って優勢を保ちながら、3回に分けて仕込みを行うため、三段仕込みと呼ばれます。

蒸し上がったお米をかき混ぜる作業が、いわゆる「仕込み」です。
日本酒造りはよくガンガン櫂棒を突いている様子がイメージされるかと思いますが、このときの作業シーンになります。
通常は、一日中何度も何度も櫂入れはしません。(しすぎるとよくないとも言われます)

↑酒母の様子。酒母がしっかりしていないと、醪では苦戦します

留添が完了すると、「醪(もろみ)」と呼ばれる時期に入ります。
ここから20日〜30日程度かけて、日本酒の原型(いわゆる、どぶろく状態)になっていきます。
日本酒は、お米からお酒になるまでにおよそ1ヶ月半かかります。

春の暖かくなる時期になる前くらいまで、これをタンク何本も並行して造っていきます。
どのタイミングで搾るお酒かで、時期もズレますし、異なってきます。

今、続々と新酒のリリース案内が酒販店様にも共有されている時期です。
全国各地で様々な新酒が誕生する季節、今年はどんなお酒がでるのか、色々聞いてみてはいかがでしょうか。

西堀酒造六代目蔵元:西堀哲也

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