↑指差しているのは、佐渡の「両津火力発電所」酒どころ新潟県。その中でも佐渡は日本酒贔屓が多い。私もその一人だ。佐渡のエネルギー事業に携わる以上、先ずは、佐渡の酒を味わいに現場に来た。佐渡は、酒造りに欠かせない水が豊富にあり、米どころ新潟ならではの質の良い米もある。酒造りの適地だ。この地の酒造りは、金山・銀山の繁栄と共に発展を遂げ、現在5つの蔵元が土地に根付いた酒を醸している。自然がもたらす恵みと蔵元のたゆまぬ努力により、佐渡の地酒は進化し続けている。この佐渡の酒が、実に旨い。佐渡の歴史を知ったりすると、旨さに深みが加わる。生理的に感じる旨さではなく、精神的に感じるうまさである。佐渡では、能楽、花笠踊りなど多様な佐渡の芸能は地域ごとで受け継がれていて、地酒の存在が欠かせない。酒は地域をつなぐ重要な存在であり、住民が郷土料理を囲み、酒を酌み交わすことで絆が生まれる。そして、地域の伝統が受け継がれていく。酒を通して感じることができる旨さは格別だ。次の世代まで守らなければならない日本の良さは、SAKEに溶けていることを佐渡が教えてくれた。唎酒師：柏崎和久